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不動産投資

あれから,不動産投資の営業と話す機会が何度かあった.
そのとき話を聞いたり自分で計算したりしてみて,仕組みが見えてきた.
自分の中で整理するためにも書き残す.

# プレイヤー

○投資者
僕のこと.
○業者
不動産を作り,管理する人.
○銀行
投資者にお金を貸す人
○借り主
家を借りる人

# 各プレイヤーの関連性

業者の収益の柱は2つに分けられる.
自身が所有する不動産の賃料や投資者からの管理代行手数料といった固定の売上,不動産の売却による一時的な売上である.
儲かれば前者だけでよいのでは? と思うところだが,売却も行う理由が2つある.
まず,ビジネス拡大のためには新しい不動産を調達する必要があり,そのためにはまとまった金額が必要なこと.
次に,売上の額面が増えることで事業規模が大きくなること.
事業規模が大きくなると,銀行からの融資や,不動産の調達の際に優遇措置を受けることができる.

そういうわけで,業者には,不動産を売却したい,投資者から管理代行手数料を受け取りたい,というモチベーションがある.

一方,投資者が不動産を購入するモチベーションは何か.
インフレに対応できる資産=不動産の取得,老後まで及ぶ賃料による長期的な収入が主なものである.

ここで,業者と投資者の利害が一致する.
短期的:業者は不動産を売却したい.投資者はインフレに対応できる資産がほしい
長期的:業者は管理代行手数料を取りたい.投資者は賃料がほしい

ただ,不動産にはひとつ大きな問題がある.
価格が非常に高いということだ.
不動産をキャッシュで買うことができる投資者は非常に限られる.

そこで登場するのが銀行だ.
銀行は投資者にある利率で貸し付けて,投資者に不動産を購入させる.
銀行は利息の分の収入を得ることができる.
一方,投資者は現在は持っていないキャッシュで不動産を得ることができる.

銀行が貸しさえすれば誰でも不動産投資を始められるかというとそうではない.
銀行が貸すかどうか,貸すとしてどれくらいの利率で貸すかという問題がある.
そして,これらは業者と投資者によって決まる.
金を返す見込みのない業者・投資者には貸さない,あるいは高利率で貸す.
逆もまた然りで,金を返す見込みがある業者・投資者には貸すし,信用度合いに応じて利率も変わる.
業者の立場に立つと,銀行からの信用度が高い,利率が低くなる投資者だと,返済プランも立てやすく,不動産の購入を提案しやすい.

業者の提案内容とは,投資者の借入の返済を家賃収入で行うことだ.
投資者は借入で不動産を得,借り主の支出によって返済するということにすると,投資者への負担が少なくてすむのでとても提案しやすい.
この返済プランの是非が投資判断の検討事項になる.

# 不動産投資のパラメータ

不動産においてクリティカルなパラメータは,不動産価格,借入金利,家賃収入の3つだ.

まず当たり前のことは,不動産価格が安く,金利が低いほどペイするのが早い.
さらに,繰り上げ返済をすると,金利の影響を受ける期間が減るので,ペイするのが早くなる.
一方で,繰り上げ返済するとキャッシュフローが悪くなる.
極端なことを言えば,借入なしのキャッシュで買えば金利0だが,キャッシュフローは不動産価格分マイナスになる.
そして,満額借入で無限の期間を返済に充てると,キャッシュの持ち出しは0になる.
つまり,キャッシュフローと総収入のトレードオフがある.
実際のところは返済に充てる期間は銀行によって最大値が指定される.
理屈としては,最大値=収入がなくなるまで=就労期間中=定年までということになる.

家賃収入(経費込みの収支の意味)は返済のための唯一の重要な原資になるので,その減少は認識すべきリスクとなる.
具体的なリスクは,空室と経年による収入下落である.
そのうち,経年による修繕費増加等の収入下落は,物件のランクが決まればほぼ計画に織り込める.
正直,空室リスクをどう評価するかが,投資者の最初で最後の最大の判断だと思う.

さきほども述べたとおり,利息を上回る家賃収入が無限の期間の間あれば,必ず完済できる.
完済以降は空室にさえならなければ,収入になる.
実際には無限の期間は投資することはできないので,現実的な範囲に収めるために,複数の条件から最も良いものを選ぶために,不動産価格や金利を調整するだけのことである.

空室になるほど需要が少ないと,競争力向上のために経年による下落幅以上に家賃を下げる必要がある.
よしんば空室にならないほど高い需要があれば,むしろ年月が経っても家賃を増やすことすら可能である(計画を立てるにあたって,家賃の増加を見込むのは甘すぎると思うけれども).
結局,空室リスクの評価はその部屋の需要予測とほぼイコールになる.

じゃあ需要予測はどうやるのかというと,それがわかっていれば今頃土地を転がして不労所得生活を送っているはずなので,そこを勉強しましょうという話にしかならないのだ...

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